車にサブベッドを取付け

B!

キャンプとスキー場で、主に車中泊をしているます。

家族は大人二人・子供一人の三人家族で、子供が小学生高学年になり3人並んで寝ると狭く感じるようになってきました。

車両は、平成17年式キャラバンE25で、レクビーサライ という古い車両で、ナローボディの為実質車内幅は、1500㎜程度しかなく窮屈に感じるので、車内後方より、中央部にかけてサブベッドを制作することとしました。

コンセプトとしては、

  • 車検や、不要の際は取り外せること。
  • 収納時は、邪魔にならず、車内スペースを圧迫せず、シート展開に影響を与えないこと。
  • 車内の色調と調和すること。
  • 極力コストを抑え、あまりチープに見えないこと。

上記の基準で考えた。

構造について

構造は、アルミの構造用フレームと、ランバーコア材を組み合わせることとした。

アルミフレーム設置

使用したアルミフレームは、「SUSグリーンフレームシリーズ」外径28㎜タイプで、産業用に使用されており、豊富なサイズと、接手種類が存在してます。

” SUS カタログより引用 ”

 

いろいろな形状のタイプがあるのだけれど、車内につくので四角形状より丸い形状で、接手種類が多いこちらのタイプを選択した。

ベッド床板取り外し後も、フレームは車内に残るので、室内スペースを圧迫しないようにと、Cピラー~Dピラーにの間に、アルミフレームを渡し、車内後方の家具より補強で支える形をとることにした。

 

フレーム配置

 

ピラー間に設置するフレームは、28mmの通常タイプより強度のあるハードタイプとした。通常タイプより肉厚があり頑丈だ。

家具外寸を、フレーム材外寸に合わせると、ピラーとの納まりが悪かったので、パイプ端部を切り欠くこととした。そうすることで、ピラーからガラス枠にかけて、綺麗に納まった。

 

切り欠き

 

パイプ端部と、ピラーをビスで直接止めようと思っていたが、強度的に不安があったので、パイプ下部にアルミブロックを設置し、それでパイプを受ける形とした。パイプ前方側は、固定されていないが、床材設置の際に内側に開かないようにしてあげれば問題ないと考えた。

 

フレーム固定

 

パイプ後方部は、家具側面にアルミ板5mmの板で固定した。家具がしっかりしていたので強度的には問題ない感じだ。

 

コネクタピースフラット

 

固定用アルミ板

 

床板の位置を固定するために、スライドコネクタを利用した。

パイプを上をスライドして、レバーで任意の位置に固定できるので、床板が動かないように固定できるようにした。

 

スライドコネクタ

 

アルミフレーム

 

アルミフレーム自体は、室内を圧迫せず車ピラーより引っ込んでいるので、さほど気にならない感じとなっています。

 

クリアランス

 

車ガラスと、リニアクランパーのクリアランスはギリギリとなってしまった。もう少し内側に設置した方がよかった。

 

床板材設置

ベッド床材は、ランバーコア材を使用した。あまり重くしたくなかったので、18mmを使用し、部分的に補強をいれることで強度を確保することとした。

ランバーコア材は、同じ厚さだと合板より軽く、端面にビスが効くので便利だ。

ホームセンターに購入に行ったら、シナランバーの在庫が無く仕方がないのでラワンランバーを購入した。ラワンランバーは、安いけど、表面がささくれが出やすいので出来ればシナランバーとしたかったが仕方なない。

 

床板形状

 

寸法を説明して、ホームセンターでカットしてもらった。収納しやすいように、ヒンジをつけて跳ね上げて開く形とした。

ヒンジ部分の加工を行い、組み立て用ビスの下穴をあけて、その後、表面全体を電動サンダーをかけてから、木工用ボンドと、コーススレッドを併用して組み立てを行った。

床材の設置確認

 

組み立てた床材を車内に設置してみた所、車内内寸法ギリギリすぎた為、ヒンジ部分が開かないことが発覚した。窓ガラスが、車体上部に向かって ハ の形に結構テーパーがついているのだ。よく見れば気が付くのだけど見逃していた。

仕方がないので、ヒンジを外して分割式とすることとした。ヒンジ部分は凹凸なので、パテ埋めはうまくできそうにないと思い、3Dプリンターで作ったスペーサーをはめ込むこととした。ピッタリとはまった。

 

 

床材の塗装

床材の塗料は、匂いが少ないことを基準に選定した。使用したのは、ワシン水性ウレタンニス  で、車内の家具に近い色ということで、オールナット色を選択。

塗料は、原液を、2倍強に水で薄めて塗り重ねていきました。薄いかなと思うけれど塗り重ねると色むらも気にならずに塗装することが出来ます。

 

ワシン水性ウレタンニス

 

外部で、天気が良ければ1時間ほどで乾くのですが、風通しが悪い場合はも少し塗り重ねまで時間が必要となります。

見える部分は、4回、見えない部分は3回塗りを行った。

表裏塗らないといけないので、時間が必要で、場所も必要だ。時間は、丸一日確保したほうがよいと思う。

見える部分は、2度塗り後、細目サンドペーパーで表面のささくれを滑らかにしてから、3回目を塗り、乾燥後板表面に水を垂らして、耐水ペーパーで軽く研ぐ感じで滑らかにした。その後、塗料を3倍近く薄めたものを布に浸し、板を拭くような感じで、4回目を仕上げた。

 

塗装仕上がり

 

車内家具と色合いが合っていて、まぁ、自分的には満足に仕上がったと思う。

なかなかいい感じの表面質感だ。組み立てよりも、色塗りが下処理もあるので大変だ。ベッドということで、床板材にウレタンクッションを張り、表面を合皮などて覆う方がいいのだろうけど、クッション材を張ると、嵩張りそうだったので塗装にすることにしたのだ。

 

床材の設置

制作した床材を設置してみると、一応入るが、ガラスが ハ 型に傾斜してるので、ガラス内寸とギリギリだ。

その為、収納時から展開時には、一度ガラスを開けて外に床板を出しながらでないと表裏の回転ができない状態だ。

修正するのは面倒なのでこれで良しとした。一応外に出なくても展開できるのでいいかなということにした。

 

収納時

 

展開時

 

展開時に上に乗ってみたが、補強板のおかげで強度十分である。

床板サイズは、展開時、W1500 H1500程度で、171cm大人が斜めに寝る分には十分スペースが確保できるサイズだ。

 

 

収納時の裏側

 

スキー場で使用してみた

昨年末は、12月後半に大雪が降ったのでスキー場駐車場で前泊してみた。

ベッド展開の方は、車外にでることなく行えた。時間もさほどかからず、強度も十分なので合格だろう。

下に敷くマットは、フィットネス用のゴムマットと、サーマレストのマットを重ねて使用したので気持ちよく寝ることが出来た。

 

斜めに寝た状態

 

広い机としても使用できるので、食事の際は便利だと感じた。

電子レンジを上に置いて、ガスコンロでお湯を温めたりしたが、しっかりとしているので安心して使用できた。

 

机として利用

 

今回電子レンジは初めて利用したのだけど、便利だなぁーとひしひし感じる。

ビルトインでないので、荷物として積んでいきました。庫内に調理道具を入れておけば気にならないサイズの荷物だと思った。

 

EFDELTA

 

EFDELTAのバッテリーが、やっと大活躍です。

 

積雪

 

朝起きた時の状態です。一晩で、結構雪が積もってます。

スキー場は、スキージャム勝山で、12月にこれだけ積もるのはなかなかない。

めちゃ、テンションが上がってます。前泊している客も少ないので、リフト待ちもなさそうだ。

 

最後に

今回使用した材料は、

  • グリーンフレームL1500mm @495 * 2 = 990
  • グリーンフレームハードL1500mm @1260 * 2 =2520
  • マルチコネクター @240 * 4 = 960
  • コネクタピースフラット @140 * 10 = 1400
  • リニアクランパー @1210 * 2 = 2420
  • ラワンランバーコア1825*915 @2680 * 2 = 5360
  • 木材カット費 @50 * 10 = 500
  • ワシンウレタンニス @3000 * 1 = 3000
  • ビス・フデ・パテ・接着剤等 手持ちを利用 = 0
  • 合計  17,150円税別

訳、19,000円弱の出費と、なかなか程よい金額で制作できたと思う。

アルミフレームは、企業用サイトで購入したけれど、個人用のサイトもあり、購入することが出来ます。

https://store.g-fun.jp/

今回使用した道具は、

  • インパクトドライバー
  • オービタルサンダー
  • ハンマー
  • サンドペーパー
  • 水平器
  • アルミ用チップソー

で、手持ちの工具で対応した。

苦労した点は、アルミフレームを、車ピラーにピッタリ合わせる部分だ。

車内の寸法は、図るのが難しく、加工して合わせてみてまた加工してという感じです。フレーム設置後、計測してから、床板材の寸法を決める形となったので、途中で面倒になってしまい、時間がかかってしまった。

収納した状態で、走行時にはガタツキや、軋み音とか、床板が動くとかは全くない。床板の重量がそこそこあるのと、車体とのクリアランスがギリギリなのもあると思われる。

サブベッドを設置することで、パーソナルスペースを確保できるので車内での時間を、よりリラックスして過ごせると感じた。

寝るのも隣を気にしなくていいのでなお良しだ。

 

 

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